2025/06/13 14:20


2025年も折り返し地点を迎えた6月。音楽シーンでは各アーティストが精力的に新曲を発表し、リスナーたちの耳を楽しませ続けている。

ここでは、Billboard JAPANストリーミング・ソング集計速報(2025年6月2日~6月4日) に基づく最新の邦楽トップ10と、5月ランキングからの変化、そして各楽曲やアーティストの背景に迫る。




2025年6月 邦楽ストリーミングソング トップ10


1位 クスシキ/Mrs. GREEN APPLE


2位 ライラック/Mrs. GREEN APPLE

3位 Make or Break/櫻坂46

4位 ROSE/HANA

5位 GRIT/BE:FIRST

6位 天国/Mrs. GREEN APPLE

7位 SAD SONG/ちゃんみな

8位 ダーリン/Mrs. GREEN APPLE

9位 ブルーアンバー/back number

10位 怪獣/サカナクション





5月のランキングとの比較と進化するトレンド


先月5月のストリーミング・ランキングでは、「クスシキ」と「ライラック」がそれぞれ1位と2位を獲得し、Mrs. GREEN APPLEの圧倒的存在感が際立っていた。

そして6月もその勢いは衰えず、同じ2曲がトップを守る結果となった。


5月ランキングでは3位に「SAD SONG」(ちゃんみな)、4位に「ROSE」(HANA)、6位に「怪獣」(サカナクション)、7位に「ブルーアンバー」(back number)などが名を連ねていた。

これらの楽曲も6月ランキングに残り、一定の支持を維持していることが分かる。

一方、6月新たに上位に食い込んできたのが櫻坂46の「Make or Break」BE:FIRSTの「GRIT」であり、どちらもグループとしての新機軸を打ち出した楽曲だ。




注目の新顔:櫻坂46「Make or Break」とBE:FIRST「GRIT」


6月度ランキングで新たに上位に登場したのが、櫻坂46の「Make or Break」である。

彼女たちはこれまでのクールで硬派なイメージを一新し、挑戦的かつスタイリッシュなダンスナンバーでリスナーを魅了した。疾走感のあるビートとともに、困難に立ち向かう強い意志を歌い上げ、特に若い世代から支持を集めている。




BE:FIRSTの「GRIT」は、彼らのグループ名の由来でもある“頂点を目指す意志”を体現する楽曲である。

エネルギッシュなラップと力強いコーラスが融合し、聴く者に前向きなエネルギーを与える。

新たなJ-POPの潮流を切り開く存在として、今後の動向にも注目が集まっている。






5月から6月のリスナームードの変化


5月は春の終わりという季節柄、穏やかで感傷的な楽曲が多くランキング上位に入っていたのが印象的だった。

「SAD SONG」や「ブルーアンバー」がその例であり、どちらも心の奥に静かに響くメロディが魅力だった。

それに対し、6月は初夏の訪れとともに、より力強く前向きな楽曲が支持を広げている。

これは、夏フェスやライブシーズンが近づく中で、リスナーの気持ちも高揚感を求めている表れかもしれない。




サブスク時代のヒットの条件とは?


今回のランキングを改めて眺めると、ヒット曲の条件として「多様性」「繰り返し聴きたくなる心地よさ」が際立つ。

Mrs. GREEN APPLEのように曲ごとに新たな表情を見せるアーティストが強さを発揮する一方で、櫻坂46やBE:FIRSTのように新たな挑戦でリスナーの心をつかむ楽曲も存在感を示している。

さらに、サブスク時代においては「1曲単位でリスナーの気分にフィットする」ことが極めて重要だ。プレイリスト文化が浸透する中で、1曲でその瞬間の気持ちや状況に寄り添える楽曲が求められており、ランキング上位の曲はその条件を見事に満たしていると言える。




まとめ


2025年6月の邦楽ストリーミングランキングは、Mrs. GREEN APPLEというモンスターバンドの強さと、櫻坂46やBE:FIRSTなどの新たなチャレンジの共存が光る結果となった。

5月から6月への季節の移ろいとともに、リスナーの求める音楽も確実に変化している。
これから夏本番を迎えるにあたり、どの楽曲がさらに支持を広げ、どのアーティストが新たな旋風を巻き起こすのか、今後も目が離せない。




参考:6月度トップ10と5月度トップ10の比較表




※本記事は、GfK/NIQ Japanによるストリーミング再生回数レポート(出典:Billboard-japan|https://www.billboard-japan.com/d_news%20/detail/150264/2)を参考にしています。