2025/05/11 13:45


ヒップホップ史上、最も影響力のあるラッパーの一人である2Pac(トゥーパック)。
社会的メッセージを込めたリリック、圧倒的なカリスマ性、そして壮絶な生涯は、今もなお語り継がれている。
この記事では、彼の音楽とファッションの魅力に迫る。

目次

1. 2Pacを一言で表すと
2. 2Pac概要
3. ストーリー
4. 2Pacの魅力
5. 必聴アルバム
6. まとめ

1. 2Pacを一言で表すと

2Pacを一言で表すと、「心優しきギャングスタラッパー」である。優しさや暖かさという一面と、ギャング、冷酷さという一面を持っており、その二面的な性格こそが彼の魅力であり、楽曲に最も表れている部分である。

2. 2Pac概要

2Pac(トゥパック・アマル・シャクール)は、社会的なメッセージを鋭く表現し、リアルなストリートライフを描いたラッパー。
ニューヨーク・ハーレムで生まれ、母アフェニ・シャクールの影響を受けながら成長。
90年代のヒップホップシーンを牽引し、ギャングスタ・ラップを世に広めた中心人物の一人。
代表曲には「California Love」「Changes」「Hit 'Em Up」などがあり、俳優としても映画『Juice』『Poetic Justice』に出演。
1996年、ラスベガスで銃撃され、25歳という若さで命を落とした。

3. ストーリー

生い立ちと母親について
2Pacの母アフェニ・シャクールはブラックパンサー党のメンバーであり、公民権運動の影響を強く受けていた。2Pac自身も幼少期から社会的なメッセージに触れながら成長。
貧しい環境で育ちつつも、母の影響で知識や文学にも触れ、詩や演劇に関心を持っていた。

俳優活動スタート
2Pacは音楽活動と並行して俳優としても活躍し、映画『Juice』(1992年)で主演を務めた。
カリスマ性あふれる演技で注目を集め、他にも『Poetic Justice』(1993年)でジャネット・ジャクソンと共演。
ストリート育ちの若者のリアルな姿を演じ、多くのファンを獲得した。


ソロデビュー
1991年、アルバム『2Pacalypse Now』でソロデビュー。
貧困や警察の暴力、人種差別といった社会問題をリアルに描き、若者たちの声を代弁する存在となった。
このアルバムは政治的な議論を呼び、警察からも批判を受けるほど影響力を持っていた。

東海岸への移住
2Pacは東海岸でノートリアスB.I.G(ビギー)やショーン・コムズ(Diddy)と親交を深め、ヒップホップシーンでの影響力を高めていった。
ビギーとは兄弟のような関係だったが、のちに確執が生まれ、ヒップホップ史上最も有名な抗争へと発展する。

レコーディングスタジオの強盗事件
1994年、ニューヨークのレコーディングスタジオで強盗に遭い、5発の銃弾を受けながらも生還。
事件後、ビギーやショーン・コムズが関与していると疑い、ウェストサイド(西海岸)とイーストサイド(東海岸)の対立が激化。
2Pacは音楽を通じて自身の怒りを表現し、挑発的な楽曲を次々と発表した。

シュグ・ナイトとの出会いとDEATH ROW RECORDとの契約
1995年、シュグ・ナイト率いるDEATH ROW RECORDSと契約し、アルバム『All Eyez on Me』を発表。
ギャングスタ・ラップの象徴的な存在となり、名実ともにヒップホップ界のトップに君臨した。

銃殺事件
1996年9月7日、ラスベガスで銃撃され、6日後の9月13日に死亡。
事件の真相はいまだ解明されておらず、多くの憶測や都市伝説が飛び交っている。

4. 2Pacの魅力

楽曲の二面性
2Pacの楽曲は、ギャングスタ・ラップのハードな面と、家族や社会に対する優しさの両方を併せ持つ。
「Dear Mama」では母への深い愛を、「Brenda’s Got a Baby」では社会問題をリアルに描写し、多くの人々の心に響いた。

ヒップホップカルチャーを作った人物
2Pacは音楽だけでなく、ファッションやライフスタイルの面でもヒップホップカルチャーに大きな影響を与えた。
バンダナを巻いたスタイル、タトゥー、象徴的なジュエリーは、今でも多くのアーティストに影響を与えている。

創作意欲と作品数
2Pacの死後も未発表曲が多数リリースされており、その創作意欲とメッセージの力強さが伺える。
母アフェニ・シャクールが彼のレガシーを守り続け、多くの作品が世に送り出された。

5. 必聴アルバム

『2Pacalypse Now』(1991年)
初期の代表作。社会的メッセージが色濃く、警察暴力や貧困をテーマにした楽曲が多い。

『Me Against the World』(1995年)
2Pacの内省的な一面が色濃く出たアルバム。投獄中にリリースされ、全米1位を獲得した。

『All Eyez on Me』(1996年)
DEATH ROW RECORDS移籍後の代表作。豪華なプロダクションと攻撃的なリリックが特徴。

『The Don Killuminati: The 7 Day Theory』(1996年)
後リリースされたアルバムで、「Makaveli」名義で発表。陰謀論や死に関するテーマが散りばめられている。

映画Tシャツもおすすめ
『Juice』(1992年)

『Poetic Justice』(1993年)


6. まとめ

0から名を上げギャングスタラッパーの地を築いた、アメリカンドリームの象徴のような存在である2Pac。多才な彼から生み出された産物は楽曲にとどまらない。彼の楽曲を聴く際はメロディーやノリだけでなく、歌詞に注目することでメッセージや社会背景に触れることができるだろう。